第5回目、最終回でもあるテーマは「韓流とは何だったのか?:現代日韓交流論」です。
お迎えした先生は、本講座ではおなじみ古田先生です。
日本では「冬のソナタ」が皮切りと思われがちな韓流(ハンリュウ)ブームですが、韓流の語源はなんと中国語なんだそうです。生まれは韓国大衆文化を早く受容していた中華圏なんですね。
冬のソナタが日本で放送されたのは2004年ですが、韓国の大衆文化は2000年を境にじわじわと日本に浸透していました。
2000年:映画「シュリ」が大ヒット、130万人を動員し興行収入は18億。
この頃から映画だけでなくグルメ、ショッピング、美容、ITなどあらゆる面で「韓国ブーム」のような現象が起きました。2002年には日韓ワールドカップが開催されました(この大会で韓国が何をしてどのような態度だったのかは置いておきます)。
そして2004年、「冬のソナタ」がBSで放送され、韓流が爆発的に広まり様々な社会現象を引き起こしました。具体的に何があったかといいますと・・・
・「冬のソナタ」異例の3回も再放送。2回目は吹き替え、3回目は字幕(生の声が聞きたいという要 望に応えた)。
・NHKハングル講座のテキストが2倍売れ、中国語講座を抜かす。
・2004年流行語大賞上位にノミネート。
・火曜サスペンス劇場の終了
などです。
この韓流ブームは韓国にも多大な影響を与えました。韓流の広がりが韓国における文化的プライドを高め、大衆文化のパワーを韓国人自身が体感することとなりました(他国への影響を考えていなかった)。
またお互いの国に対するイメージの向上につながりました。大衆文化の流れは「日本から韓国へ」が主でしたが双方向になり、ビジネスになりうる新分野が開拓されました。以下の円グラフがこの現象を如実に表しているかと思われます。
5回に渡り韓国(朝鮮半島)における様々な事柄を、先生方にご紹介して頂きました。
いかがでしたでしょうか。これを機に日韓がもう少しお互いに分かり合えるようになるといいですね。担当してくださった先生方、受講生の皆さん本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。